「二子玉川園」東京芸術大学美術館蔵

 


日系アメリカ人として1960年に生まれたマコトフジムラは、国際的な文化交流に対しての鋭い見識を持ちあわせつつ、何の既成概念や呪縛を持たぬまま日本画を学ぶために留学、そして純粋に一つの表現手段として日本画に対峙した。彼の根本的なテーマである「人と芸術とのコミュニケーション」をバックグラウンドとして、日本画の顔料を用いて表現の可能性を探り、斬新でかつ信念を持った力強い作品を提示してきた。コレクションはセイントルイス美術館、東京芸術大学美術館、山口県立美術館、東京現代美術館、佐藤美術館など。ニューヨーク、サンタフェ、そして今回松屋銀座での個展など、幅広い活動を行っている。

また貿易センターから3ブロックの住民であるフジムラはこう書いた、「我々はその煙の中に希望を見い出さなければならない。あの崩壊するタワーをのぼって行く消防士達はいったいその勇気をどこから授かったのであろう。その犠牲と勇気に私は美の原点を見る。」その後、トライベッカテンポラリーといるプロジェクトをキューレートし、ニューヨークの芸術家が希望の「種」を見つける為に貢献した。

佐藤美術館 主任学芸員 立島 惠


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「ごく最近の現代美術では、社会風刺、利己主義、無関心を描く絵が支配的になっている。確かに、それは私達が直面している難題に対して一つの妥当な反応である。しかし、現実逃避を誘引するものは自己破壊になると感じている作家も多い。洗練された知性を保ちつつ、希望、癒し、救済、保護をテーマとするアートが今じょじょに新しいムーブメントとして起こりつつある。フジムラはその最先端を走る作家と言える。」


アート イン アメリカ評論家、アーチスト、ロバートクッシュナー